桃染蝶

「ここに集結した
 高月組の皆に告ぐ

 俺のやるべき事は、もう
 ここにはない

 俺は遣りたい事は全て
 遣った、後悔はない
 
 俺と共に、この組を作った
 奴等に、後に、新しく仲間
 になった奴等

 おまえ達と走れて
 俺は、すげぇ楽しかったぜ」

「オヤジ・・・」

「親父・・・」

男達の惜しむ声が飛び交う。

辞めないでくれと幾ら望んでも
一夜が一度決めた事を曲げる
ような、そんな男ではないこと
を皆が知っている。

「ここからは、高月組の
 存続に関わる大事な話だ
 
 後釜は、俺が決める
 
 そう、言いたいところだが
 身勝手にここを出ていく人間
 にそんな決定権はない

 おまえ達で話し合って
 選んでくれて構わない」