桃染蝶

「ショウ、ハツマ

 声、かけてんなよ
 危ねえだろうが

 何だ、俺の指一本じゃ
 不足か?」

テーブルに突きたてられた
ナイフをゆっくりと引き抜き
ながら話す、初馬。

「親父、誰も貴方の指など
 欲しくない

 要らない

 どうして、そんなこと
 言うんですか?
 
 組を抜けるだなんて
 そんな・・・

 どうして・・・」

初馬は、悲しい顔をしてる。

組員達も皆、思いも寄らない
その内容の大きさに、どよーん
と暗くなってる。

「アニキ、何があった?」