桃染蝶

うろたえている、ショウの顔
ったらねえな。

口角を上げて悪戯に微笑んだ
後、一夜は真剣な表情になる

「ショウ、俺は本気だ
 
 今回の件が全て片付いたら
 俺はやくざ稼業から足を荒う

 タダでとは言わない」

バン

テーブルを強く叩く音がする。

そのテーブルの上にひらかれて
置かれた一夜の左手。

一夜は右手を上着のポケットに
突っ込みナイフを取り出して
その手を高く掲げた。

左手に向けて、振り落とされた
ナイフ。

「アニキ、やめろ」

「親分、やめてください」

ナイフは、一夜の左手
ギリギリに突き刺さる。