桃染蝶

「それが、おまえの返事?」

沙織は、黙ったまま頷いた。

沈黙の後、沙織は言う。

「イチヤさんの事を好きだとか
 愛してるとか、私・・・
 まだよくわからないけど

 でも、私の為に全てを捨てて
 くれると言った貴方の言葉
 私、とっても嬉しかったの

 こんな気持ちじゃ
 やっぱり、ダメですか?」

戸惑っている沙織の腕を強く
掴み、俺はこの胸に抱き寄せた

おまえの体は、硬くなる。

「サオリ
 
 俺に触れられて
 おまえは嫌か?」

俺の背に腕を回す、沙織。

「嫌じゃない・・・」

「サオリ
 ひとつだけいいか?」