ねえ?

こんなにも苦しい・・・

私は、さっと涙を拭う。

知らない香りのする、この部屋
に居続ける事に息苦しさを感じ
始めた頃、彼女は呟いた。

「いっちゃんの仕事の事
 わかってるつもりなのに
 不安で堪らなくて・・・

 暴力は苦手
 
 暴力は嫌い・・・」

「・・・・・・」

不安で堪らないのは、私。

昔から、一夜の世界には
争い事が耐えない。

街を歩けば、喧嘩、喧嘩の
毎日で誰彼構わずやりあう
始末。

何が面白くないのか。

何に反抗してるのか。

何がしたいのか。

一夜の中から沸き出る苛立ち。