桃染蝶

最初、不安げだった彼女の瞳
が変わる。

ほっと安堵した表情を浮かべ
この私に話しかけてくるの。

「カヤさん、ですよね?
 
 いっちゃんの妹さん

 いっちゃんに似てるぅ

 ほんと、きれいで
 見惚れちゃう」

貴女は、深夜に一夜が話してる
相手が妹だったって事がわかる
とそうして満面の笑みをこぼす
のね。

「・・・・・・」

「ごめんなさい
 
 私一人で、舞い上がって
 しまって

 お話は、いっちゃんから
 聞いています」

「そう、ですか・・・」