「これから心療内科の先生と色々相談するそうだが、お前には少し無理をさせるかもしれん」
「……でも…」
「分かっている。だがそれは大丈夫だ。先生も、そこはちゃんと配慮してくださる。心配するな」
「……」
なにやら俺達には分からない会話だったが、今そこは突っ込んでいる空気ではない。
それにそんなことを気にしている暇などないしな。
「それでだ」
「……」
「気になる点がいくつかあった。それがひょっとしたら、お前次第で解決するやもしれんのだ。重荷かもしれんが、どうか受け止めてくれよ」
「…………」
黙り込む真裕の背中を見つめながら思った。
気になる点…。それは恐らく、俺も蓮二も感じていた疑問だろう。
小さなことかもしれないが。
掘り返し過ぎかもしれないが。
それでもどうしても、人がいなかったらしいというのが気になる。
真裕に聞いた話でも、やはり周りに人がいなかったと言うしな。
それはどう考えても作為的なものを感じずにはいられない。
そして夢に出てくるという、ただ一人の第三者。
関係ないと……言えるか?
そいつは恐らく、花梨の言っていた声の持ち主。
その声がした直後に大きな音がして電話が切れ、数秒後にはあの大爆発…。
やはりどう考えても無関係ではない。
…まあ…。
いくら考えたところでそれまでだ。
結論は出ない。
真裕に……真裕の記憶に頼るしかねェな…。

