――蓮二サイド――
「寂しいね…」
ぽろぽろと涙をこぼしながら梨音を抱きしめるまおちゃんの姿を見て、場はしんと静まり返った。
誰もが口にするのを避けていた一言。
『もう会えない』
それを、一番つらいはずの彼女に言わせてしまった。
これまで流さなかった涙を流したとはいえ、それが楽になった証というわけではない。
むしろ一層…。時が経つにつれ、一層喪失感は増すだろうと思う。
二十四時間離れることのなかった二人だ。
いつでもそばにいたはずの人がいない。
まおちゃんがああなってしまうのも無理はないと思った。
「まお…ごめんね…」
「え……なんで…?」
「いや…なんで…ってこともないけど…」
口ごもりながら言う花梨の気持ちも分からないでもない。
なにがというわけでもないが、そう言いたくなるものだ。
―ばーんっ
「まおやーい」
「……」
「……」
「……」
『……』
『……』
『……』
『……』

