「それ私にも言おうか。来れたの私のおかげだし。頑張ったんだぞっ」


「へーありがと」


「適当!? しかも棒読み!」


なんかねー。言う気失せるっていうか。

私のおかげとか自分で言われると、そう思えなくなるっていうか。

要するに自業自得?


「こちらです。…では、私はお茶を入れに…。カモミールでよろしいですか?」


「うん」


もう琥珀達に会えることが嬉しくってドキドキしてて、ほとんど聞かずに答えていそいそと扉に手をかけた。



―ガチャ…



「こは…」


「きゃんきゃんっ!」

「わふっ」


「う"っ」


「えええ!? まおたんっ!?」


「だ、大丈夫?」


い、いや、大丈夫…。

「琥珀、梨音」って言おうと思ったけど二匹同時に乗っかられてもはや倒れそうだけど大丈夫…。


「きゅうん…」


『まー可愛い❤なんだかんだ、マヒロのこと大好きなんじゃない』


「そ、そおだね…」


嬉しくってもう抱きしめたいとこだけど、しがみついて顔を舐めるお二人のおかげでそれは叶わない。

でも…。


「ただいま琥珀、梨音❤」