真裕のやつ、本当に敏感だな…。
私がああして考え込んでいたのにいち早く気が付いたんだろう。
気を利かせて、私にパシリを頼んだのだ。
「まったく…」
ダメだなーまだまだ。
気を遣わせてどうする。
あれがくつろげるのは…心底くつろげるのは、やはり楓くんのもとでだけなのか…?
そう思うとちょっとだけ妬けたけど、同時にやはり胸が痛んだ。
じゃあ、これから真裕はもう、心の底から落ち着ける場所がないということか?
あの溢れんばかりの笑顔も…もう見れないということか…。
「それもこれも…」
あの爆弾魔のせいだ。
真裕がすべてを奪われたのは、あの爆弾魔のせい。
…と思っていたのだが…、あの夢。
真裕が見るという、あの夢…。
あれは一体何なのだろうか。
どうにも嫌な予感がしてならない。
―ガコンッ
最近初めて自動販売機でジュースを買ったのだけど、あれの面白いことったらない。
落ちてきた缶を拾い上げ、来た道を戻る。
…さて。
もう真裕に心配をかけるわけにはいかないからな…。
いつも通りの私で行こう! うん!
…あれ。
いつもの私ってどんなだろ。

