秘密のMelo♪y⑤*NY編*


まあ、気にするなという方が無理だ。

確かに彼も…!

時々落ち込んじゃうくらい毒舌だけど。

ああ見えて実は結構奥手だけど。

だけど本当に男として、義息子だけど尊敬してしまう。

それだけいい男なんだよ彼は。

人として、男として、義息子として、私は彼を愛していた。


真裕は……私の何倍も何十倍も。

計り知れないほどに、彼を愛している。

切なさだけが胸を包んだ。


私も真琴を失った。

最愛の人を失う気持ちはよく分かるつもりだ。

それがまして…我が子のこととなると、自分のことより胸が痛い。

真裕がこうして落ち込んでいる姿を見るのも。

つらそうなのに、涙すら見せない姿を見るのも。

時折空を見上げる顔が、今にも消えそうな儚い色をしているのも。

すべてが、私の心に傷をつけていく。


「…父様」


「え? お、おお。なんだ?」


「……のど渇いた。ジュース」


「ジュースね、オレンジジュースでいい?」


「うん」


「そんじゃ待ってなさい」


まったくまったく。

考えごとに耽っている場合ではなかったなっ。

私、これを機にちゃんと父親らしいことしてあげようと思うんだ。

…まあパシリと言わなくもないような気もするけど。


すたこらと病室を出て、ふと気づいた。


「……あいつ…」