あたし


「久しぶり。由香ちゃん。またかわいくなっちゃって」
「いえ、そんな」
「母ちゃん、このまま
家行って」
「ハル。由香ちゃんには
どうしたいか聞いたの」
あたしは心の中で
全然聞かれてません。
と返した。
「いいよな。由香」
なんか自己中だな。
「はい。大丈夫です」
「そう。じゃあすぐ
着くから」
「はい」

「由香」
「なに」
「飴いる」
そう言ってあたしに
棒付き飴を見せる。
ハルは小さい頃から
棒付き飴が大好き