数日が過ぎ、

私は毎日病院に通った。
麻川くんもついてきてくれた。

お母さんが目を覚ました。
お父さんも私も翔希も泣いていた。
麻川くんは泣いてる私の背中をなでてくれた。

「お母さん…私のこと分かる??」
「…リン……」
口が渇いているのだろう。
カスカスの声で話している。
なにを言っているのか分からないほどに。

でも、お母さんが目を覚ましてくれた。

お母さんが…

「リンちゃん。」
麻川くんが話しかけてくる、すごく優しい声。
「リンちゃんがずっと祈ってたから思いが届いたんだよ。良かったな。」
涙声の半泣き笑顔の麻川くんが頭をなでてくれる。
それだけのことがすごく嬉しかった。