「でも、4人ではどうも上手く生徒会が回らない。どう、氷室さん、補佐役として生徒会に入らない?」

「敦司お前、生徒会長である俺を差し置いて何勝手に決めてんだ?」

「大体、お前は長期出張で海外に出ている父親の代行で会社経営だって任されているんだろ?生徒会の仕事だってこの副会長である私がほとんどしている。達生と圭吾は全く手伝わないし」

伊集院先輩は他の二人を鋭い瞳で睨み据えた。

「不満が溜まっているようだな・・・敦司」

食後のコーヒーを啜りながら、他人事のように携帯を弄っていた諏訪部先輩が伊集院先輩と目を合わせた。


「氷室さんが生徒会のマスコットになるんなら、俺もやる気を出して生徒会活動に精を出すよ」


「私が生徒会のマスコット?」

「だって、生徒会に君が入ったら紅一点。
男の中でオンナが一人、マスコット的な存在になると思うよ。他の女の子達も、渚の奥さんなら嫉妬心も湧かない」


「私、クラスメイト達には渚様の妹と説明したんですけど」

「妹も同じ。反発する子は居ない。そう言うコトで、今日から君は生徒会のメンバーだ。氷室さん」


「た、達生お前・・・、勝手に決めるんじゃない!!」