私は中田さんの用意してくれた制服に着替えてエントランスに向かった。


エントランスには不機嫌な顔の渚様が立っていた。



「一晩で…制服の用意が出来ているとは…俺の知らない間から…コイツの引き取りは決まっていたんだな…」



「はい…水面下で…旦那様の手によって進行されていました…」



「…俺の結婚もか??」



「はい…当然…実はすでに入籍も済ませています」

「はぁ!?」

俺と那岐は法的にも夫婦!?
「私達、結婚してるんですか?」
「はい」

「…最悪だ…時間がない。おい…那岐…行くぞ…」



渚様は私の手を引っ張った。


触れる手と手。


触れ合う手も熱いけど…頬にも熱が集まって来る。



「…手くらいで頬を染めるな…馬鹿っ!」