門の柱に立っていた警備員が私に目を向ける。


私みたいないたいけな少女相手に腰元に提げた警棒を抜いて、構えた。



「私は怪しい者では有りません!!私は鷹栖那岐紗と言います!!…ここの当主の
氷室歳三様に面会に来ました!!」


私は必死に訴えた。


「鷹栖!!?」


その苗字だけで警備員は警棒を腰元に戻した。