それから3日後・・・

渚君から、携帯にメールが入った。

『父さんが息を引き取った』と。

屋敷内も生徒会室も悲しみの色に包まれていた。


「ウチの父さん、大丈夫かな?」
白石君は自分の父親を気に掛けた。
三人の実家は東京。皆、寮住まいだった。
「去年はウチの親父で、今年は渚の父親か・・・」

「諏訪部先輩のお父さんって亡くなったんですか?」

「まあね・・・」

諏訪部先輩は語尾を濁した。

「葬儀は既に済ませてるそうだな・・・」

「はい。でも、日本でもお別れの会を予定しているそうです。渚君が言ってました」

「そっか・・・日程が決まれば、教えて欲しい。色々と準備があるから・・・」

「わかりました」

「ずっと付き添っていた薫さんも相当精神的に参っているようだ。
渚と共に支えてあげて。那岐ちゃん」

「伊集院先輩の頼みなら、私頑張ります!」
私は拳を作り、気合を見せた。

「それでこそ、那岐ちゃんだ」