破滅の女神


「ルイス様!!」



「あぁ、リリス」



私に気づくと、ふわっとした笑顔を向けてくれた
でも、その隣にいるダリアさんはまったく逆の顔をした



ギュッとルイス様に絡めている腕に力が込められる
それを見て、胸の奥がキュッと苦しくなった



「ダリア、いい加減離してくれないか?
歩きづらい…」



「え~…でも」



「リリスも見ているだろう?」



「…分かりました」



渋々ルイス様から離れた
胸のモヤモヤも、少し取れたような気がする