――午前7時45分――


「内川が、体育館で待ってるって」


それは、突然の事だった。


「だっはーーーーっ!?」
「ごぶっ」

いや、大げさなんかじゃなく
本当に突然でした。

どれくらい突然だったのかを説明するとしたら

私が女子高校生とは思えないくらいの奇声を上げて、
思わず目の前にいた友人に
スクールバックで殴りかかってしまう程に。
・・・とでも言っておこう。


いや、というか事実です。


 とにかく突然、
・・・私の友達は、最悪の一言を告げてきました。

「い・・・いてて・・・
 ちょ、殴ることは無いと思うよ!?」
「その事を私に伝えてきた柑奈も同罪!!」
「酷い!?」
 
 抗議の声を上げる私の友人に、
私は声を荒げて怒鳴り返した。


友人――音原 柑奈――
   オトハラ カンナ


黒いショートヘアと
本当に高校二年生かと疑いがかかるほどの小柄な体が特徴的な、私の友人である。
小さな顔に大きな目には長いまつげがのっかった、
天然美少女といっても過言ではない。
ぶっちゃけ私が今すぐ撫で回したいほど可愛いので、
まぁ言うまでも無くモテる。

ロリコンとかに。






・・・・・・まぁそんなことは放って置こう。

とにかく、私が奇声を上げた原因は
この夏に咲く花の名を持つ友人が、まさかの禁句ワードを吐いたからであった。