「きっと俺、また奇跡を起こすから。
お前をこうやって守りに来たように、また会いに来る」



彼が消えてしまう。



消えないで



ずっと傍にいて









消える前に、あいつはキスをして
こう言った。










「またな」










彼がそう言うと同時に
涙で滲んだあいつは
風に溶けた。









一つの風が吹いてあいつをさらって行った。