「似合ってる~」

 それらを背にし腰掛けるベリルを見つめてマリアは溜息交じりにつぶやいた。

「?」

 マリアのつぶやきに「何がなのだろう?」と首をかしげる。

 本来なら違和感があってもいいハズなのに、ベリルは店の中で異彩を放つ処か妙に馴染んでいた。

 マリアはメニューをベリルには見せず、彼とメニューを交互に見つめて色々と考えているようだった。

 数分後──ウエイトレスを呼んで注文する。

「レモンティーとワッフルいちごパフェ。ラズベリーソースをトッピングして」

「……」

 やはりパフェを食べさせるつもりなのか……ベリルは半ば呆れて小さく溜息を漏らした。