「そうね」

 マリアと名乗った女性はベリルと宙を交互に見やった。

「パフェ食べて」

「?」

 パフェ?

 怪訝な表情を浮かべているベリルの裾をクイと掴んで方向を示す。

 どこかのカフェにでも行くつもりなのだろうか?

 マリアはベリルの裾を掴んで前を歩くがそれでも心配なのか時折、振り返っては口角を上げる。

「!」

 突然、腕にガシッと抱きついてきてベリルは少し驚いた。