「ハイ!私…、部長が好きなんですっ!」 どんな酷い言葉で追い出してやろうかと思考していた脳みそに、明るく元気な声が直撃する。 利郎は頭痛にも似た衝撃に軽く目を見開き、柚木を見つめた。 柚木は曇り一点もないキラキラした瞳で。 それはどこからどう見ても“恋する乙女”そのものだった。 そしてその想い人はあろうことかうちの部長だという。 何かの冗談かと思った。