昼休みの図書室。
そこで昼寝をするのが高校に入学してからのボクの日課だ。

緑が生い茂る夏休み前のある晴れた日のこと。
特に読むわけではないが、本棚から一冊、本を取り出して窓側のいつもの席に持っていく。読んでる途中で眠くなったのかって誤魔化しになると思って。
まあ二年目の昼寝常習犯だから、今となっては全く意味がないけれど。

机に突っ伏して昼寝を開始しようとした時、頭の右側に何かが当たった、と言うより刺さった。
「痛っ・・・!」
何事かと体を起こし右頭部を押さえながら床に視線をやると紙飛行機が一つ、転がっていた。

これが当たったのか。痛いわけだ。

そんなことを思いながら辺りを見回し犯人を捜す。
よくも安眠を妨害してくれたな・・・!

だけど昼休みの図書室にしてはいつもより人が少ない。と言うより室内にいるのはボクと図書委員の女生徒の二人だけだった。

でも図書委員の座っている受付は出入り口のすぐ隣。いくら図書室が広くないと言っても距離がありすぎる。
他に誰か隠れてるのか?