あたしの声で全員が振り返る。


「藍!」


大きな目に涙を浮かべながら藍が叫ぶ。


男らはやばいというような顔して見てる。


先輩たちはキッとあたしを睨みつけてる。



「ハァ…ハァ」


あたしは荒い息をしながらゆっくり加代子に近付く。


「ハァ~大丈夫?でもないか…綺麗な髪なのに…」

あたしは加代子を支えて立ち上がらせた。


「藍…ぁりがとぅ」


加代子の目から涙が零れる。


「邪魔すんじゃねぇょ!」

先輩の一人が叫ぶ。