私は一生懸命走って走って、立ち止まった。

目の前には306号室と書かれている。


この扉の向こう側に刹那はいるんだよね。


こんな所でくよくよしてても駄目!!


私はそっとドアを開けた。



『琉璃!!なんでここにいんだ?』



刹那の足には包帯が巻かれていた。



『ゲホッゲホッ』



急に咳き込みだした刹那…

私はゆっくり近づいた。



「刹那…大丈夫?」

『あぁ、ただの喘息だ』



喘息?

私知らなかった。

こんなにも長く刹那といたのに。

でもなんで急に?

ランニングでも普通に長距離走れてたのに。



『ごめんな…』

「へ?」



刹那は私から目を反らした。

窓の向こうを見つめる刹那。



『2つ目の約束破って』



2つ目の約束…