そして───

ピッチャーが投げた

ストライクゾーンに向かうボール…


お願い打って──


私は刹那を見つめた。



《カキーン…》



ボールは高く上がり、伸びて行く──



「ホームラン!!」



由明は大きな声で言った。

刹那は1塁2塁3塁へ、そしてホームベースを踏んだ。

約束、守ってくれた…

サイコーのプレゼントありがとう☆



「琉璃、泣いてるぅ」

「な、泣いってないっよ」


声が上手く出ない。

目から嬉し涙が零れ落ちた…



「あれ…刹那…」



由明が刹那を見て言った…

刹那がどうしたの?

私は涙を拭いて、グラウンドに目を向けた──