「ん~何か、別に。ふと思っただけ。」
「ふーん……」
また歩き出す。
しばらくお互い無言だった。
「………柳野って。」
「んー?」
「惣のこと、好きだろ。」
次は私が思わず止まる。
マッキーは私が止まったのに気づいて、慌てて傘をさしてくれた。
「気づいてたの?」
「何となく、な。…土曜日に確信した。」
「そっかあ。」
顔が真っ赤になる。
自分から言うのも恥ずかしいけど、他人から言われるともっと恥ずかしいかも…。
黙っているとマッキーは私の肩をばしっと叩いて、
「何だよ、黙っちゃってさ!誰にも言わねえし、邪魔とかしないから安心しろ。」
「マッキー…」
「惣もてるからなあー。ま、頑張れよ!!」
「まっきぃ……うん!私、頑張る!」
「おう!その調子!!」
その日は、好きだってことはばれたけど、マッキーともっと仲良くなれた気がした。
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