しばらく校門の前でマッキーの傘をさしていると、カバンを頭の上で傘代わりにしてマッキーが走ってきた。
「遅くなってわりー!!」
「ううん、全然。ごめんね、私が傘さしてるから濡れちゃって。」
「平気だって。むさ苦しいサッカー部の部室の前で待つのも嫌だろ。」
「あはは、青春の香りがしそうだけどね。」
「青春の香りは爽やかなイメージにとどめておけ、だから絶対嗅ぐなよ。」
「そう言われたら嗅ぎたくなっちゃう~っ!!」
水溜まりを避けながらゆっくり歩く。
「はあー…なんかマッキーと話してると楽しいな。」
「な、何だよいきなり。」
マッキーが止まった。私もそれに合わせて止まる。
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