「そ、そんなことよりシュート決めてみせますっ」

ドリブルで近づいてシュートをいれる。
でも上手く決められなかった。

「あれっ。おかしいな……」
何回か試すが全部失敗。

篠崎くんはこっちに近づいてくる。

「フォームはきれいだけど、久しぶりだから忘れてるんだよ。」

「そう…かも。」

そしてうーん、と言うと

「ちょっと入れる直前の形になって?」

言われた通りにすると、後ろから私の腕や手の位置を少し直した。

うわわっ…抱き締められてるみたい。
心臓ばくばく言ってるの聞かれちゃうっ。

てか、制汗剤か何か分からないけど、篠崎くんからすごい爽やかないい匂いがするな。
………少しなら嗅いでもいいよね。

顔がにやけそうなのをひたすら我慢した。


.