「あ、あや……おはよ。」
ちょっと照れながら言う。
「おは。さすが王子、毎日朝から大歓声だねぇ。」
「うん、だけどさ。あんな人が話しかけてくれたんだなあ。しかも後ろ姿で、私を判断して!」
「はいはい」
「ちょっと!嬉しいんだもん。」
「凛の顔みてたら分かるよ。」
クスッと笑うあや。
なんか、大人だなぁ。
そんなことより、
「あぁっ!朝練終わっちゃってた…」
「明日も見れるじゃん。」
「けど…っ」
何か勿体ない気分。
するとあやは、フッと笑って、
「そんな残念そうな顔しないの。王子とは同じクラスじゃん」
また顔に出ていたのか…。
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