紗耶香はあたしの話を最後まで、静かに聞いてくれた。 「由宇ちゃん…めっちゃ先輩が好きなんやね。 確かに、“かほ”っていう人を荒川先輩が想ってる可能性もなくないけど…… “かほ”が昔飼ってた犬で、その最後の夢だったりとかも有り得るじゃん。 気にすることないよ。 でも、どうしても気になるんなら…何気なく聞いてみるのも、ん-?きっと悪くはないと思うよ。 元気だしてっ!由宇ちゃん!」