卒業式が終わって、あたしは一人この屋上に来て、たそがれていた。 先輩と、もうここで過ごせないなんてこと考えただけで、どんどん寂しくなっていく。 すぅ-っと一筋の涙があたしの頬をつたった。 ───ギィ-… 「…─っ先輩。」 来てくれた。 「由宇ちゃん。」 天使のように笑う先輩をじっと見つめると、愛しさがとめどなく溢れ出して、あたしは先輩に駆け寄って抱きしめた。