厨房の中から先輩があたしたちのオーダーしたものを持って来てくれていることに気づいた紗耶香は、『ちょっと、トイレ』と言って席を離れた。








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「お待たせしました。」



すぐに先輩はあたしたちの席までやって来て、コーヒーとタルトを置いてから、いつもの話し方に戻って…



「由宇ちゃん、来てくれてびっくりしたよ~!

紗耶香ちゃんと完全に仲良しになったね~」


と、話しかけて来てくれた。



「紗耶香が、ここに連れてきてくれたんです。

あたし、先輩がバイトしてることさえ知らなかったんで…」




──ドキドキドキ

胸の鼓動は久々に会った先輩のせいでどんどん高鳴る。