気がついたら6時間目が終わり、家に向かって歩いていた。
バコッ!!「痛っ!」
何かが私の背中に当たった。
振り返るとバスケットボールを持った得意気そうな輝がいた。
「ひか...」
姉弟じゃない。
お母さんの言葉がフラッシュバックしてきて輝を見れない。
私は輝に背を向け俯いて歩く。
「・・・姉貴?」
明らかに心配している声。
「何かあったのか?」
・・・ダメだ。私はこの声に弱い。
「愛ちゃ「背中、いった~!!相変わらず命中率いいね。」
「・・・・・」
「・・・・・」
何か言ってよ。バカッ!
...ねぇ、そんな目で見ないで。

