あの日から、友美は、ひんぱんに私を誘うようになった。

最初は、あまり乗り気ではなく、とりあえず行くだけならという感じだった…

だけど何度かみんなで遊ぶうちだんだん仲良くなってきて、みんなと普通に話しができるようになった。




でも、優君とだけは、ちがった。

うまく話せない…。

あからさまに優君への態度がみんなと違っていた。


そんな私の態度を察してか

そのうち

優君からもあまり話しかけてはくれなくなった。




「…でさぁ〜、ってか玲ちゃん聞いてる??」

「えっ?あっ!ごめん!もぉ一回言ってくれる?」

「ひでぇ〜!玲ちゃん!俺の話聞いてねぇの〜」

私の隣で笑っているちょっと軽そうな男の子が浩司。

やたらと私にくっついてくる。

【橋本 浩司】
同い年で20才。

友美達と同じ高校。

いつも人を笑わせてくれるお調子者。

そして…かなりのプレイボーイ。



友美には、コイツには気をつけろと言われている。

浩司や他のみんなとは、普通に話せるのに…

なんで優君とはうまく話せないんだろう…。

優君に視線を向ける。

そこには、無邪気に笑う優君がいる。



(私…この笑顔好きかも…)



思わず見とれていると

優君と目があった。


…ドキッ…


私はすぐに目をそらした

(やばい……)

(なんでこんなにドキドキするんだろう…)

胸の鼓動はなかなかおさまってはくれなかった。