占い師の恋【完】





「はい。終わり。」


――私たちの終わりが見えない会話は、青の制止によって終了した。



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…何かもう意味分かんない。




あの後は、ホントに連行みたいな感じで。

強引に風見さんに店内へ連れ込まれるという、営業者としてあるまじき行為。



…反抗しなかったのかって?


勿論しましたよ。



「とりあえず…、店入りなよ。」

「嫌ですよ。とりあえずの意味が分かりませんから。」

「とりあえずはとりあえずだよ。」

「さっきからそればっかりじゃないですか。」

「知らねえのか。現代の最先端言語だぞ。」

「聞いたことありませんから。」

「時代遅れだね~。んま、とりあえずだ…、さっさと行くぞ。」


次の瞬間、私の体はふわりと宙に浮いて。



そう…担がれました。


腰に腕が回っていることに、もう照れるってだけですむもんか。

ボカッと頭を殴ってやると、腰に回っていた腕の力をハンパなく入れられてダウン。



そのまま店内にご入店~ってかご連行~だよ。


椅子に半ば乱暴におろされると、勝手に人の髪やら何やらを色々しやがった。

鏡に映った、私を眺める青はにこにこ。