人数的には、いつもの5倍ほどって多すぎないか…?元は半日だから、予約が入ってもせいぜい5人がいいとこ。
別に私はこの世界でそんなに゙有名゙ってわけでもないだろう。しかも、たかがアルバイトにどうしてここまで突然予約が入ったのか。
「゙私にこんなに予約がどうして?゙って顔だね。」
――どうやら、私の考えは顔へ出ていたみたいだ。まあ、…私じゃなくても誰だってそう思うだろうけど。
「…ちょっと、いきなりすぎませんか?誰かと間違えてるとか…」
「ううん。゙MAKI゙に予約だよ。」
「……本当?」
「ほんとー。」
にんまりと笑った店長の目元が妖しく細められ「実はね……、」と言の葉を紡ぐ店長をじっと見つめる。


