占い師の恋【完】





「ただ、緊張したというか…恥ずかしさとか、もうわけ分かんなくなっただけ。」


だから、青が嫌いなわけではないと伝えると


「良かった…!」


大袈裟だと思うくらいの安堵の声。何をそこまで、と言おうとしたが


「茉希の涙は、堪える。どうすればいいのか、分からなくなるから。」

「……。」


そう優しく微笑んだ青に、どんな顔を向ければいいのか私は分からなくなる。

青は、本当にずるい。これじゃ私が悪人みたいじゃんか。もしここに誰か現れて、どっちが悪い?何て聞いた日には、皆揃って答えば無愛想な女゙だろう。


それくらい見た目的に?青の方が傷ついた顔をしているんだ。



私の方が、被害者なのに…。

自分の中の想像に腹が立った私は、ぽかっと青の頭を小突いた。


「痛!」

「馬鹿。馬鹿、馬鹿、馬鹿、馬鹿、馬鹿…」

「え?何、酷くない?」

「うるさい馬鹿。何で私が攻められるのよ。」

「せ、攻める…?」


私の中の想像を、とばっちりとして青にぶつけた。勿論、青の頭の上にば?゙が浮かぶ。