「いい加減にしろ、離れろ!」
「拒否すんなって。」
「コレは無理でしょ!」
顔を真っ赤にして、出来るだけ身体を離そうと仰け反らせる私を見て青は小さくクスリと笑うと、
「じゃあ、離れるから俺のこと追い出さない?」
「…出さない!」
「デート行くよね?」
「…行く!」
「俺のこと好き?」
「好…はあ!?」
「チッ…惜しい。」
そのままの流れで言ってしまいそうだった言葉を、ギリギリで呑み込んで。
キッと強く睨みつける。
(半泣きだから、恐くも何ともないだろうけど…。)
「もう!離れて…」
――…本当、情けない。
私の瞳からはボロボロと涙が零れた。


