占い師の恋【完】





……今まで生きてきた中で、上位に入る位ビックリしたかもしれない。

いつも、ポーカーフェイス。まったく表情を変えない、青の顔が


悲しそうに歪んでいた。




「あ、お…?」


普段見せない顔を見せてくる青に少し焦ってしまう。


「青、どうし…」

「茉希。俺を拒否んないでよ。」

「っ、」

私を見つめた青の目は、まるで獲物を狙う猛獣のよう。


真っ直ぐに、青の目が私を映す。


「な、に言って…」


完全にビビってしまっている私に、今度は青が急接近。

右手首を引かれて引き寄せられると、もう片方の腕が腰に回る。


思考はパニック。

理解不能――…。