青の舌が私の口内を犯す。ドキン、ドキン、と。忙しく跳ねる心臓の音が部屋に響いている気がして、頬に熱が集中する。


が。限界はある。

苦しくなり、肩を押すと離れた青の唇。



青と私の顔の距離は5センチ。ふっ、と顔に甘いマスクをかぶった目の前の男。相変わらず綺麗な顔立ちだと思うと、ついついムッとしてしまう。


青は一瞬、目を見開き、次には悪戯に笑った。




「誓いのキス、ね。」


(誓い…。)



嗚呼―――…。


やっぱり、一番狡いのは青だ。



こんなにも簡単に、私の心を奪っていく。

もう、離れるなんて
考えられない。私は、この男が愛しくて愛しくて、堪らないんだ。