「何でもいいよ。」
「じゃあ、お好み焼きにしよう!」
「うん。」
口角を緩く引き上げ、頷く私に、棗ちゃんは嬉しそうに微笑んだ。
何でも、お好み焼きは風見さんの好物らしい。女らしい、可愛すぎる。
私は自分で料理はめったにしないから、棗ちゃんに言われた簡単な作業をするだけ。
それなのに、隣の棗ちゃんは楽しそうに笑いながら話しかけてくれるから、こっちまで楽しくなる。
「…よし。できた。」
「凄いね、棗ちゃん。」
数十分後。
リビングには香ばしい香りがして、そそくさと風見さんと青がダイニングテーブルへと移動してくる。
私と棗ちゃんもお好み焼きを机へと運び、青の横に風見さん。私の横に棗ちゃんというように椅子に座った。


