占い師の恋【完】



杉山さんは気迫こもった私の意気に目を一瞬見開いたが、ふはっと吹き出して声を上げて笑い始めた。



「…は?」



今私が笑われた理由を教えろサングラス。まるで虐めに近いと思ってしまうほど爆笑されて。

私の苛々は最高潮だ。


うざい。腹まで抱えて目には涙まで浮かべて転げ笑う杉山さんを睨むがまったくと言っていいほど相手にされない。




「ははっ、茉希ちゃん優しいね。」

「言葉と態度がまったく一致しませんね。」

「気のせいだと思う。」

「…、」



なわけあるかサングラス。その奥の瞳を潰してやりたくなる、物騒というか犯罪レベルの思考を頭から消し去るように溜め息を吐き出す。


すると、くすっと耳に届く青似の小さな笑い声。


「俺がここまでしたんだから、青にはしっかり責任取ってもらわなくちゃね。」



何とも理解しがたい発言だと思う。

せめて私に伝わるように言の葉を紡いでほしいものだ。