占い師の恋【完】



「意味、分からない…。」

口から出たのば何で?゙じゃなくてそんな言葉だった。


杉山さんは私を見下ろすと、じっと瞳の奥を見つめて悲しそうに笑う。

それが何だか……、青が私を見る、愛しいものを見るような目で困惑してしまい目を逸らす。


と。


「俺が家を継ぐんだよ。」

「(…………え?)」



頭上から降ってきた声はあまりにも人事のような口調で。本当にその通りだと言わんばかりか、微笑んでいる杉山さん。

さらに意味が分からない。



だって、私の記憶の中にあるアイツとの会話の中では家を継ぐのは青のハズ。

それが嫌で逃げたって言ってたけど、もう中途半端にしないって言ってた。


それって、家と向き合うってことなんじゃないの…?

どうして杉山さんが家を継ぐことになってるの?