占い師の恋【完】



「コレ誰から。」

「す、す杉山さん…!」

「落ち着け馬鹿。風呂入ってこい3分でだ。」



そう言うと風見さんは私の携帯を耳に当て、どこかへ行ってしまう。

は、何で?とは思ったが今は急がなきゃいけないから放っておく。


棗ちゃんに連れられてお風呂場に向かうと、タオルと着替えを持って来てくれた。

が。


流石は棗ちゃん。
お洒落だ…こんな服着たことないよ。

けど今はありがたい。
シャワーを拝借し、棗ちゃんの服を着させていただく。

こ、これは……。


上はいいのだが…下のスカートが超!ミニになってしまう。

手で下へ引っ張ってはみるが変わりそうにはないので諦めた。



お風呂場を出れば、Tシャツにジーンズとラフな格好の風見さん。


「準備できたか。」

「なんとか。」


と。私の顔をマジマジと見てから風見さんは鼻で笑って「すっぴん」とだけ言って私に何か投げる。

一度落としそうになったが辛うじてキャッチ。


投げられたそれは私の携帯。