たったひとつ


そんな優菜の言葉の言葉はすごく

嬉しいものだった。

それでも私の心は晴れやしない。

「どうして、アドレス・・・」

自分がすごく嫌な女の子に思えて私は

最後まで言えなかった。

すると優菜は私の不安を取り除く

ように言った。

「言ってなかったけどさ、私サッカー部の

3年生にお兄ちゃんがいるんだよね。

それでアドレス教えてもらったってわけ!

もちろん萌乃香のためにね♪

私の電話帳に入ってた先輩のアドレスは

消しますよ・・・っと!ほら」

向けられた画面には

【削除しました】の文字。

私の目からは自然と涙がこぼれていた。

なんの涙かはわからない。

色んな感情が混じって涙へと変わった。

「ありがとう」

優菜の袖を掴んで言うと頭を撫でてくれた。

「頑張りなね」

その言葉は私に強い勇気をくれた。