幻じゃないみたいです…。
だって、スイカ割り続行中みたいだから。
「あっやちるちゃん」
奏ちゃんが話しかけてきた。
よしっ今の現状を聞いてみよう。
「なにしてんの?」
「なにって、スイカ割りだよ」
「そんなの見りゃ分かるよ。かなちゃん」
かなちゃんってのは、奏ちゃんのあだ名だ。
今考えたんだけどね。
「えっと、だってやちるちゃんにも海の気分をと思って…」
えぇ!?
私の為に?
えらい子だなぁ。
ってか、あだ名スルーしてくれたよ。
「ありがとう!勇気というか元気でたっ」
私が、そう言うと
かなちゃんの周りが ぱぁっと明るくなったように見えた。
目の錯覚…かな?

