『さよならぁ』



ホームルームが終わって教室を出ようとしたとき




グイッ



誰かに腕を引っ張られた




『ちょっと待って』



直樹だ
声で分かる
低いけど優しい声



『あのさ…』



『ごめん…何でもないや』


『なにぃ?』



何かいいかけといて
超気になるじゃん




やば!!部活行かなきゃ



『ごめん直樹…部活あるから行くね』



そういってあたしは直樹から離れた



『え、ちょっと待てよ』



直樹の声が聞こえたけど
聞こえないふりをした



だって期待しちゃうから