『それでも大好きだったよ…』 涙と一緒にでた言葉は 少しの偽りもなかった。 「“だったよ”って、なんで過去形??」 『!?』 な、なんで?? 『恭哉??…なんでここに??』 「ん??なんでだと思う??」 『…知らない』 女の人は?? 早く戻ってあげればいいじゃん。 心の中で恭哉に向かって 毒づく。 「なんで不機嫌?」 あんたのせい。 『別に』 …早く帰りたい。 12時だし。 「沙穂…」